妊娠16週から27週は「妊娠中期」と呼ばれ、多くの人が「安定期」として少し安心できる時期です。
つわりが落ち着き、体調も整いやすくなる一方で、油断は禁物。
おなかの赤ちゃんがぐんぐん成長するこの時期には、貧血や出血、食事など、新しい悩みが出てくることがあります。
記事では、妊娠中期に注意したい6つのポイントをやさしく解説。
安心して過ごすためのヒントをまとめました。
妊娠中期に気をつけたいこと
貧血に気をつける

妊娠中は、体内の循環血液量が増加する一方で、赤血球の増えるスピードが追いつかないため、血液が薄まり貧血になりやすくなります。
さらに、赤ちゃんが成長するために必要な鉄分がお母さんの血液から優先的に送られるため、お母さんの血液中の鉄分が減りやすくなり、貧血傾向が強まります。
また、陣痛が弱くなってお産が長引いたり、産後の出血の原因になります。
貧血を防ぐためには、鉄分をしっかりと摂ることが重要です。

納豆、小松菜、ひじきなどの鉄分を多く含む食材を積極的に食事に取り入れましょう!
出血が見られたときの対応

妊娠中期に少量の茶色いおりものが見られることがあります。
これは古い血が排出されているだけの場合もありますが、鮮血や量の多い出血があるときは注意が必要です。
出血の原因としては、前置胎盤や切迫早産、子宮頸管無力症などの病気が隠れていることも。
少しでも不安を感じたら、自己判断せず必ず医師に相談しましょう。
特に鮮血が出た場合はすぐに受診することが大切です。
食事の工夫

妊娠中期は食欲が増す時期でもあります。
体重が急激に増えると妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病のリスクにつながるため、バランスの取れた食事が大切です。
主食・主菜・副菜を揃え、野菜をたっぷりとり入れましょう。
塩分や糖分は控えめにすることもポイントです。
また、食中毒を防ぐために生肉・生魚・生卵は避け、必ず加熱調理を。
食材は清潔に扱い、賞味期限を守ることも忘れないでください。
便秘の予防と改善

妊娠中期はホルモンの影響で腸の動きがゆるやかになり、大きくなった子宮が腸を圧迫するため便秘になりやすくなります。
便秘が続くとおなかの張りや痔の原因になることもあるので注意が必要です。
改善のためには、水溶性・不溶性の食物繊維をバランスよく摂ることが大切です。
海藻類やきのこ、野菜、果物、豆類を積極的に取り入れましょう。
また、水分をしっかり摂ることもポイントです。
加えて、軽い運動やストレッチは腸の動きを助けます。

どうしても改善しない場合は、自己判断せずに必ず医師に相談してください。
ストレスとの向き合い方

妊娠中期は体調が安定する一方で、気持ちの面では不安やストレスを感じやすい時期でもあります。
ホルモンの影響で気分が落ち込みやすくなることも珍しくありません。
リフレッシュの方法としては、軽い散歩や深呼吸、趣味の時間を楽しむことが効果的です。
気持ちがモヤモヤするときは、パートナーや友人に話すだけでも心が軽くなります。
また、妊婦健診のときに医師や助産師に相談するのも安心につながります。

一人で抱え込まず、周囲のサポートを得ることが大切です。
安全な運動習慣

妊娠中期は体調がよければ軽い運動が推奨されます。
ウォーキングやマタニティヨガ、マタニティスイミングは血流を促し、出産に向けた体づくりにも役立ちます。
ただし、長時間の運動や激しい動きは避け、こまめに休憩と水分補給を行いましょう。
もしおなかの張りや痛みが出た場合はすぐに中止してください。
また、医師から運動制限を受けている方は必ず指示に従うことが重要です。
まとめ
妊娠中期は「安定期」と呼ばれることもありますが、実際にはさまざまな注意点があります。
貧血や出血、便秘、食事、ストレス、運動と、どれも日常生活に関わる大切なテーマです。
「ちょっと変だな」と感じたときに早めに気づき、医師に相談することで安心して過ごすことができます。
赤ちゃんの成長を実感しながら、自分の体を大切にし、無理のない生活を心がけましょう。