妊娠を考えはじめた女性や、妊娠初期のママがよく聞く葉酸。
でも「なぜ必要なの?」「どんな効果があるの?」「いつから摂ればいいの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
葉酸は、赤ちゃんの体をつくる大切な栄養素のひとつで、特に妊娠初期には欠かせません。
妊娠がわかる前から摂取することで、赤ちゃんの発育をサポートし、先天的なトラブルを防ぐことにもつながります。
この記事では、葉酸の役割・摂取のタイミング・おすすめの摂り方まで、初心者でもわかるように丁寧に解説します。

妊娠前から「健康な体づくり」を意識して、あなたと赤ちゃんの未来を守りましょう。
葉酸とは?妊婦さんにとってなぜ大切なの?

葉酸は「造血のビタミン」
葉酸はビタミンB群の一種で、「造血のビタミン」とも呼ばれています。
細胞の生まれ変わりを助ける栄養素で、特に胎児の脳や脊髄の形成に欠かせません。
妊娠中は赤ちゃんの体が急速に作られるため、葉酸の必要量がぐんと増えます。
もし葉酸が不足すると、赤ちゃんの神経管(しんけいかん)が正しく形成されず、「神経管閉鎖障害」という先天的な異常を引き起こすリスクが高まります。
妊娠初期に特に重要な理由
神経管は妊娠6週ごろまでに完成します。
しかし、この時期は妊娠に気づいていないことも多く、妊娠がわかる前から葉酸を摂っておくことが大切なのです。
厚生労働省も、妊娠を希望している女性に対して「妊娠の1か月以上前から葉酸を摂る」ことを強く推奨しています。
葉酸の摂取量とタイミング
いつから、どのくらい摂ればいい?
妊娠を計画している方、または妊娠の可能性がある女性は、妊娠の1か月前から妊娠12週まで、1日あたり400μg(マイクログラム)の葉酸を食事やサプリメントで摂ることが推奨されています。
- 妊娠前〜妊娠初期: サプリメント+食事から合計400μg/日
- 妊娠中期〜後期: 食事から240μg/日(通常の食生活でOK)
妊娠後期や授乳期も葉酸は必要ですが、特に神経管の形成が行われる妊娠初期が最も重要な時期です。
サプリメントをおすすめする理由
食事から摂れる葉酸は、体に吸収されにくい「ポリグルタミン酸型」です。
一方、サプリメントに含まれる「モノグルタミン酸型」は吸収率が高く、効率的に葉酸を取り入れられます。
そのため、毎日1粒のサプリで補うのが最も簡単で確実な方法です。
ただし、1日1,000μg(1mg)を超える過剰摂取は避けましょう。
葉酸の摂取量とタイミング

食事で摂れる葉酸が多い食品一覧
| 食品名 | 含有量(100gあたり) | 摂取のポイント |
|---|---|---|
| 焼きのり | 約1,900μg | 少量でも効率よく摂れる |
| レバー(鶏) | 約1,300μg | ビタミンAの過剰摂取に注意 |
| 枝豆 | 約320μg | 冷凍でもOK!手軽に摂れる |
| ほうれん草 | 約210μg | ゆで過ぎず、軽く加熱がおすすめ |
| ブロッコリー | 約220μg | 蒸す調理法がベスト |
| 納豆 | 約120μg | 加熱せずそのまま食べるのが◎ |
| アスパラガス | 約190μg | 彩りもよく食卓に取り入れやすい |
調理のポイント
葉酸は水に溶けやすく、熱に弱い性質があります。
そのため、長時間の加熱やゆでこぼしは避け、以下の調理法を意識しましょう。
- 蒸す・炒める・電子レンジ調理を活用
- 生食できる食材(サラダ菜や果物)も取り入れる
- できるだけ新鮮なうちに調理
葉酸以外にも大切な栄養素
鉄分 — 赤ちゃんに酸素を届ける
妊娠中は血液の量が増えるため、鉄分が不足しがちです。
レバー、赤身肉、ひじき、大豆などを意識して摂りましょう。
ビタミンCを一緒に摂ると、鉄の吸収が良くなります。
カルシウム — 赤ちゃんの骨と歯を作る
牛乳やチーズ、小魚、豆腐などに多く含まれます。
カルシウムの吸収を助ける「ビタミンD」(日光や魚類)も一緒に摂るのがポイントです。

妊娠中は、葉酸だけでなく他の栄養素もバランスよく摂ることが大切です。
妊婦さんの食生活と生活習慣のポイント

妊娠中の体づくりは「食事+生活習慣」の両方が大切です。
- 食事バランス:「主食・主菜・副菜」を意識して、1日3食しっかり食べる
- 体重管理:やせすぎ・太りすぎはどちらもリスク。適正な体重増加を意識
- 禁煙・禁酒:赤ちゃんの健康を守るために絶対に避けましょう
- ストレスケア:家族や友人、地域の支援センターを頼ることも大切です
まとめ
葉酸は、妊娠初期だけでなく「妊娠前」から意識して摂りたい大切な栄養素です。
赤ちゃんの健やかな発育をサポートし、ママの体も守ってくれます。
- 妊娠の1か月前から1日400μgを意識
- 食事+サプリメントの併用がおすすめ
- 葉酸以外にも鉄分・カルシウムをバランスよく
今日から少しずつ、未来の命を育む準備を始めて行きましょう!




